都内の大学に通う男子大学生です。私の苦手科目を克服した体験について話したいと思います。私は生まれてから中学校までは地方に住んでおり、高校進学を機に首都圏に出てきました。中学校までの私は比較的勉強はできていた方で、自分でもまあまあ自信を持っていました。高校受験では地方の安泰な受験では物足りないと思い、思い切って首都圏のレベルの高いところを受け見事合格を掴み進学することとなりました。しかし、それが自分を苦しめる決断になるとは思いもよりませんでした。入学して早々のテストで下位10%に入ってしまったのです。正直、結果には愕然とし目を背けたくなるようなものでした。地方にいた時に持っていた自信はズタズタにされました。中学校までの私は勉強に対して偏った考えを持っており、才能やセンスによるものが大きいと思っていました。自分自身はひたすら覚えるという忍耐力があったので、英語や社会、理科は自然とできるものだと認識していました。その一方、国語や数学はできる時とできない時の差があり、その原因をひらめきによるセンスだと考えていたので仕方ないものだと開き直っていました。しかし、中学時代はそれで太刀打ちできていたからいいものの、高校ではそれでは通用しませんでした。あのテスト以降、一度はまってしまった沼からは出ることができず非常に苦しい時期が続きました。極め付けは期末テストでの赤点でした。その後の再テストでなんとか単位を落とすことは避けられましたが、自分は数学ができない人間なんだと半ば諦めすら感じていました。転機となったのは夏休みの部活中での友達との会話でした。中学時代の勉強の話を聞かされていた時に、ある友人が「数学って解法暗記だよな」とボソッと囁いたのです。私にはその言葉が気になり、詳しく話を聞くと彼らは中学時代に塾で入試に頻出な数学の解き方を暗記して勉強していたらしいのです。私にはそれが非常に新鮮で驚きなものでした。私の数学の勉強は、教科書で習った公式や定理の理解に留まっておりそれ以後の実践的な問題は全て理解した公式や定理からのひらめきに頼っていたのです。しかし彼らは異なり、実践的な問題にまで暗記の対象を広げていたのです。その出来事をきっかけに私は数学の勉強に解法の暗記を取り入れました。夏休みの残された時間を使い、慣れない新しい勉強法に順応しようと苦心しながら継続的な努力していきました。その結果として、中間テストでは数学の成績がクラスの3番目に入ることができ、先生からも非常に驚かれました。あんなに苦手で苦しんだ数学というものにこんなにも新しい世界がやってくるなんて想像すらしておらず、当初は自分の成績が信じられず嘘みたいでした。このように、勉強というものは何か些細なことをきっかけにガラッと変貌を遂げるものだと思います。自分が正しいんだという思い込みを捨てて、いろんな人の話や体験を参考にし、柔軟に取り入れていけば自ずと苦手な科目への解決策が見えてくるはずです。私の話も少しでも受験生のためになれば幸いです。
19歳男 数学に暗記を取り入れたら得意科目に
